【リンクラ】リリース2度目の調整について評価
概要
2023年5月の本リリース後に実装された『Link!Like!ラブライブ!』。
当時は音楽とカードゲームを組み合わせた全く新しいゲームシステムで、ラブライブ!シリーズにおけるゲームに新たな風を吹かせてくれたのは記憶に新しいだろう。
しかし、この1年で環境が数々のTCGと同じく目まぐるしく変わっていったのは事実。
その宿命なのか、リリース当初から実装されたカードの数々が現環境では弱体化している印象を受ける。
その為、ガチャで排出されるといわゆるカスレアと呼ばれても仕方がない雰囲気に。
とはいえ、スクフェスやスクスタでも過去のカードが環境についていけないという事例はよくあったので、結局のところ受け入れるしかないと思っただろう。
ところが、2024年5月頭のアプリ更新情報にて、『2023年5月に登場した一部カードの性能調整について』という内容が掲載されたことにより事態は一変。
詳細は後述しますが、これまで一度しか行なわれなかった調整が久しぶりに行なわれることになったのである。
果たして、この調整によって汚名を返上することができるのだろうか。
今回の調整に関して
主な理由についてだが、お知らせにもある通りカード性能を見直し、より使いやすくするはもちろん、先月から実装されたグレードライブで投入しやすくするというのが主。
前者は変化している環境についていけるように、後者はグレードライブ内の103期春マップ攻略の足がかりになるからである。
詳細を挙げると、103期春マップは2023年春に実装されたガチャで排出されるSRとURをデッキに投入すると、獲得ライブPtにそれぞれ30%のボーナスを受けることができる。
つまり、シーズンに合ったガチャを回せば回すほど有利に進められるということ。
話が逸れてしまったが、今回の調整はグレードライブ以外のライブでも影響を及ぼすと言っても過言ではない。
個別評価
今回調整が入るカードは17枚。
リリース当初に実装されたカードほぼ全てに調整が入ったことになる。
調整は特性効果のみで、スペシャルアピール及びスキルは変更なし。
少しでもそれらのシナジーを高める故の調整だろう。
なお、調整前と調整後のテキストはアプリからのお知らせ内の引用とする。
さらに、筆者でも未所持のカードが存在する都合上、一部のカードの解説が曖昧な箇所があることもお伝えしておく。
テキストが判明次第随時追記予定。
SR 《春色ニューデイズ 村野 さやか》
(変更前) フィーバーセクションを除いた2セクション目でドローされる確率が増加する。(変更後) 2セクション目でドローした時、消費APを-3する。
URドリビ吟子と同じ特性に変更。
スキルの消費APが4なので、2セクション目にドローできればAP1でボルテージアップとささやかな回復が可能に。
しかし、それ以外のセクションだと標準的な性能に留まる。
(AP2以下は壊れ、AP3は軽い、AP4は及第点、AP5以上は重いという個人的意見による)
SR 《春色ニューデイズ 夕霧 綴理》
(変更前) フィーバーセクションを除いた1セクション目でドローされる確率が増加する。(変更後) 1セクション目でドローした時、消費APを-3する。
ゴミみたいな性能からやや強化されている。
序盤でボルテージアップするだけの簡単なお仕事。
それ以降は覚醒前イラストのように寝ていれば良い。
ちなみにスペシャルアピールもボルテージアップという半脳筋。
UR 《春色ニューデイズ 日野下 花帆》
(変更前) ドローしたセクションの間、消費APを-1する。(変更後) 3セクション目以降にドローした時、消費APを-3する。
未所持カード。
変更前は何とも微妙な減少値ではあったが、変更後は3セクション目以降は毎回低APで撃てるのでかなり強化されたといえる。
UR 《春色ニューデイズ 乙宗 梢》
(変更前) ドローしたセクションの間、消費APを-1する。(変更後) 3セクション目までにドローした時、消費APを-3する。
変更前は消費AP3で撃てるだけでも御の字だし、セクションを跨いでも対して影響を受けなかったが、変更に伴い中盤までの獲得LOVE永続アップに貢献する役割となった。
強化というより役割変更といった感じ。
とはいえ、素の消費AP4でもスキルLvを強化すれば十分使用に耐えうる。
ちなみに、スペシャルアピールは単なるメンタル回復だが、ライブグランプリやグレードライブでも活躍が見込める。
SR 《謳歌爛漫 日野下 花帆》
(変更前) ドローした時、ボルテージ値を+12する。(変更後) ドローした時、ボルテージ値を+12する。さらにボルテージLv.が8以上の間、消費AP-2。
変更前もサポート面では優秀だったが、変更後は大幅に強化。
というのも、今の環境はボルテージも重要視されているので、構築がしっかりしていればLv8以上に達するのは容易。
AP3でメンタル回復は強いので、後半の劣勢時には頼りになるだろう。
SR 《謳歌爛漫 乙宗 梢》
(変更前) ボルテージLv.が8以上の間、消費AP-2(変更後) ドローした時、ビートハート3回分のスキルハートを獲得する。さらにボルテージLv.が8以上の間、消費AP-2。
謳歌爛漫花帆とほぼ同じ。
相違点はボルテージアップがスキルハート獲得になっていることと、スキルが永続獲得LOVEアップであること。
UR 《スケイプゴート 村野 さやか》
(変更前) フィーバーセクションを除いた4セクション目でドローされる確率が増加する。(変更後) フィーバーセクションを除いた4セクション目でドローされる確率が増加する。さらにボルテージLv.が8以上の間、消費AP-2。
未所持カード。
元々のゴミ特性に申し訳程度にテキストが追加された感じ。
運用するなら、間違いなく後半のテキスト目当てでボルテージ上げに勤しむことになる。
UR 《スケイプゴート 夕霧 綴理》
(変更前) フィーバーセクションを除いた1セクション目でドローされる確率が増加する。(変更後) フィーバーセクションを除いた1セクション目でドローされる確率が増加する。ボルテージLv.が7以下の間、消費AP-4。
元々のゴミ特性に申し訳程度に(ry
ただし、こちらはボルテージが低い時に本領を発揮するタイプとなっている。
メンタルダウンのデメリットは凄まじいので、その事態に遭遇してしまった時に役に立つかもしれないが、仕様上序盤からの活躍も期待できる。
UR 《Dream Believers 乙宗 梢》
(変更前) 初期手札に加わる確率が増加する。(変更後) 初期手札に加わる確率が大幅に増加する。さらに手札にある状態でセクションが変わるたび、手札のこのスキルの消費AP-4し、このステージ中、獲得するLOVEを+4%する。
未所持カード。
スペシャルアピールは優秀ながら、スキルが重く特性もゴミという実質カスレアのドリビ梢が、ハードなトレーニングの末に帰ってきた。
前半のテキストはほぼフレーバーテキストではあるが、セクションを跨ぐと消費AP大幅減と永続獲得LOVEアップ効果という、《はじける☆ソーダ》に匹敵するの特性として生まれ変わった。
この強化により、セクションを跨ぎさえすればボルテージが大幅アップするという、攻めにも立て直しにも貢献する姿はまさに部長の鑑。
ある意味一番カスレアから化けたカードである。
UR 《Dream Believers 村野 さやか》
(変更前) 手札にある時、ボルテージLvが上がるたびに消費APが低下する。(変更後) 手札にある時、ボルテージLvが上がるたびに消費APが低下する。さらにボルテージLv.が7以上の間、消費AP-2。
未所持カード。
使いにくいというよりパッとしない特性ではあるものの、環境によってボルテージがLv7に達するのは容易なので恩恵は受けやすい。
そんな調整。
UR 《Dream Believers 大沢 瑠璃乃》
(変更前) ドローした時、ボルテージPt.を+18する。(変更後) ドローした時、ボルテージPt.を+18する。 さらに3セクション目までにドローした時、消費APを-1する。
未所持カード。
とはいえ、《夏めきペイン 大沢 瑠璃乃》が現環境でも有能な必須カード故に、調整しなくても大して変わりないような気がする。
UR 《Dream Believers 藤島 慈》
(変更前) メンタルが30%以下の時にドローすると、消費APを-2する。(変更後) メンタルが50%以下の時にドローすると、消費APを-3する。
実質火事場力な発動条件だった変更前から、メンタルが50%以下と緩和されたのが特徴。
メンタル消費が激しい傾向にあるライブグランプリでも活躍が見込めるだろうが、スペシャルアピールの重さからセンターにするのは相変わらず不向き。
UR 《Dream Believers 日野下 花帆》
(変更前) フィーバーセクションでドローされる確率が増加する。(変更後) フィーバーセクションでドローされる確率が増加する。さらに適用されているラブアトラクト効果量が200%以上のとき、手札のこのスキルの消費AP-3。
《薫風の調べ 日野下 花帆》の下位互換とも言えたドリビ花帆だが、特性に特徴的なテキストが追加された。
ラブアトラクト効果量が200%は実質無理ゲーと思えるかもしれないが、実は《抱きしめる花びら》の102期生の力をもってすれば簡単に達成できてしまう。
ドロー直後発動専門と瞬発力が高い薫風と、条件が揃えば終盤の爆発力が高いドリビ。
構築によって使い分けるといいだろう。
UR 《Reflection in the mirror 乙宗 梢》
(変更前) ドローした時、メンタルを最大値の10%回復する。(変更後) ドローした時、メンタルを最大値の10%回復する。さらにメンタルが50%以上の時にドローすると、消費APを-3する。
未所持カード。
スクステでは特定状況下を除いて確実にメンタルを最大を維持するプレイングが主流なので、確実に恩恵に肖れるのが強み。
SR 《Reflection in the mirror 日野下 花帆》
(変更前) ドローした時、メンタルを最大値の6%回復させる。(変更後) ドローした時、メンタルを最大値の6%回復させる。さらにメンタルが50%以上の時にドローすると、消費APを-3する。
リフミラ梢と運用方法は同じ。
SR 《Sparkly Spot 村野 さやか》
(変更前) 綴理のスキルを使用した後、ドローされる確率が増加する。(変更後) 綴理のスキルを使用した後、ドローされる確率が増加する。さらにドローした時ボルテージLv.が5以上のとき、手札のこのスキルの消費AP-2。
条件が揃えば《薫風の調べ 村野 さやか》より強くなる可能性を秘めている。
前半のテキストは相変わらず微妙ではあるが。
SR 《Sparkly Spot 夕霧 綴理》
(変更前) ドローした時、ボルテージ値を+12する。(変更後) ドローした時、ボルテージ値を+12する。さらにドローした時ボルテージLv.が5以上のとき、手札のこのスキルの消費AP-2。
スパスポさやかと同じ。
同時に使うとシナジーが良い。
あれ、何か忘れているような…
17枚にも及ぶカードの調整だが、よく見ると抜けがあることにお気づきだろうか。
そう、最初に調整されたあのカードが今回の対象から外されていたのである。
そのカードは、UR 《Dream Believers 夕霧 綴理》である。
その性能はリリース当初というより、初めて開催されたライブグランプリでとてつもなく猛威を奮ったという伝説を刻みつけたという。
そのテキストは以下。
◆[Dream Believers]夕霧綴理 「スキル」「特性」の効果調整 (2023/7/13 10:00 より適用)
・スキル ※Lv14時の数値を記載
【変更前】 AP4 ボルテージPt.を+32する。使用時のボルテージLvが6以上だった場合、さらにビートハート8回分のスキルハートを獲得する。
【変更後】 AP3 ボルテージPt.を+26する。さらにビートハート5回分のスキルハートを獲得する。
・特性
【変更前】使用時に山札に戻る。使用する度に消費APが低下する。
【変更後】使用する度に消費APが低下する。
※本特性について、スキルを使用する前でも消費APが-1される既存不具合もあわせて修正されます
スキルも十分強力だったものの、特性は強力を通り越してぶっ壊れていた。
具体的には、修正前の性能だとスキルを発動したカードは基本的に墓地に送られるというルールではあるが、ドリビ綴理の場合は墓地ではなく山札に戻っていた。
つまり、再びドリビ綴理をドローできる可能性が存在することになっていたのだ。
このぶっ壊れ特性により、メンタル回復事情さえなんとかすればボルテージアップからのハート獲得がこれ1枚で賄えてしまうという、まさしくドリビ綴理ゲーと化してしまったのは想像に難くないであろう。
そんなカードは許されるはずもなく、検討の末に唯一の弱体化がなされた訳であるが、それでも十分採用圏内に入る性能に落ち着いた。
初期でAP3で撃てるのも優秀なうえ、ハート獲得は少なくなったもののボルテージLv6以上という条件が撤廃されたので、幾分扱いやすく成ったのは評価できよう。
過去のタップパズルソシャゲは突然かつ露骨すぎに対し、この調整は妥当であるのもポイント。
また、『使用後は山札に戻る』という特性を持ったカードはドリビ綴理以降存在していない。
それほどまでに、この特性はぶっ壊れだったのであるが、もし復活するとなると確実にデメリット持ちスキルや特性とセットになるだろうか。
まとめ
以上のことから、今回調整されたカードに関する評価はだいたいそんな感じである。
一部まともに評価していないのも存在するが。
全体的に見れば、大幅に強化されたのもあればちょっとした強化に留まったのも存在する。
特に《春色ニューデイズ》が顕著。
とはいえ、全て大幅に強化してしまえばドリビ綴理の二の舞になるのは明白なので、相当慎重に調整しているといえるだろう。
とりあえず、今回の調整で大幅にに化けたカードはドリビ梢に決定である。
調整されたSRも、運用次第ではURもに負けず劣らずの性能を秘めているので、グレードライブをプレイする際はまず使ってみると良い。
スキルLvをアップするだけで十分だし、必要素材もURより少ないのが強み。
もし、ストレージで眠っている初期のカードが存在していたら、掘り起こして使ってみてはいかがだろうか。
おわり